どうも。現役介護職員のおっさん「そらいつ」です。
私は40代も半ばになってから無資格・未経験で介護職員として人生のリスタートをきることにしました。まだまだ新米介護士ではありますが、いまのところなんとか順調に仕事ができています。
介護の仕事の現場に入ると「仕事を覚えられない」と悩む人がいるようです。
確かに介護の現場に入ると色々と細かく覚えなければいけないことがあるため、簡単ではないと思われ「この先続けていけるか不安になってしまう」なんてこともあるかもしれません。
しかし介護の仕事って難しいようで、やること自体はそれほど難しいことではありません。
基本的な仕事の流れと、ちょっとしたコツを覚えれば後は適応力の問題のような気がしています。
ここでは介護の仕事が覚えられないと不安になって悩まれている方に、私が実際に現場で仕事を覚えるためにやってきたことをお話ししてみたいと思います。
介護の仕事は真似することから
どんな仕事であっても、元はみんな初心者です。
いきなり完璧な仕事なんてできません。
先輩や上司だっていきなりそんな完璧な仕事なんて求めていません。
そのため焦らずにゆっくりとまずは仕事の内容を覚え真似することから始めましょう。
細かい業務内容なんて後からでもかまいません。
まずは先輩や上司の動きを真似することから始めるべきです。
これを何日か繰り返しているうちに、自然とその日の業務の流れが頭に入り体が動くようになります。とにかくできなくてもいいから徹底的に真似することから始めましょう。
ちなみに「学ぶ」という言葉は「真似ぶ」という言葉から転じてできたと言われています。
つまり学ぶことは真似ることから始めることなんですね。意外とこの「真似る」ことができず、最初から自分のオリジナルで物事を行い、結果失敗する人は多いです。
1日の業務の全体の流れを覚えメモを取る
加えて業務の1日の流れを大まかにメモを取ります。
- 8:00「食事誘導」
- 8:30「食事」
- 9:00「トイレ誘導」
- …
といった形で、1日にすべき流れの土台をメモります。
見開きのノートで時間と基本の仕事の流れ1日分をメモしましょう。
介護の仕事は、施設にもよりますが「早番」「遅番」「夜勤」のローテーションのことが多いですから、それぞれのページを作っておきましょう。
また、同じ「早番」や「遅番」であってもその日によって、行うべき業務に若干の違いが出てくるはずなのでできるだけ余白を作った形でメモを作っていくとのちのち追記がしやすいでしょう。
大まかな見出しになる1日の流れができたら、となりにその仕事を行う時の注意点や細かい業務を書き加えていきます。
さらにその脇に備考として気づいたことなどを細かくメモしていきます。
もちろんこれらは1回で書き終えるものではなく、研修期間である1〜3ヶ月かけて作っていきます。都度読み返すこと、記述をしていくことで内容を覚えていけると思います。
居住者の名前と顔を覚える
自分の担当するグループや施設利用者の名前と顔を覚えること。
あなたがどんなに素人であっても、施設の利用者は一人の職員としてあなたを見ています。またこれから業務を覚えていく上で、利用者さんと深いかかわりを持っていくことになります。
そのため、1日の業務の流れを覚えるのと同時に利用者の名前と顔を一致させる必要があります。
おそらく、はじめはこれが一番大変でしょう。
始めは性格や身体的特徴などは覚えなくても良いと思います。まずは顔と名前を一致させることを徹底させることです。
ちなみに私の場合は、70名弱の利用者全員の名前と顔が一致するまでに一か月弱かかりました。もともと人の名前とか覚えるの苦手なのですが、なにかにつけて相手の名前を呼ぶことを意識しながら、接しているとだんだんと顔と名前が一致してくると思いますよ。
時間のかかる人は普通に2ヶ月くらいかかっちゃうみたいです。
細かい業務は後から覚えれば良い
仕事全体の流れを覚え、利用者の名前と顔を一致するまでに、どうしても一か月くらいはかかるでしょう。
その間に細かい業務内容が山ほど指示されるようになってくるはずです。
しかし、先に作った土台となるメモに都度必要なことを追記していけば、細かい業務だって徐々に頭に入ってくるようになります。
いつの間にか、自然と仕事は覚えていますし、体は動くようになるはずです。
介護の仕事内容は難しいことではない
介護の仕事は、仕事それ自体は実はそれほど難しいものではありません。業務としては全然難しいことをしているわけではありません。
実際私もこれまでに経験してきた異業種の仕事の方が内容としては全然難しいといえます。
ただ介護の仕事では、次から次とやるべきことがでてきます。
そして一つの業務に対して何人にも対応しなければいけなくなってくるので、大変になってしまうのです。
しかも、相手は「人」ですから、状況に応じた対応が必要になってきます。しかも対象である相手は認知を持っていたり、体が動かなかったり、言葉がうまくしゃべれなかったりします。
ここが介護という仕事の難しいところです。
仕事が覚えられないという人は、全てをいっぺんに覚えようとするから覚えられなくなってしまうのです。また、教えている側も教えるプロではないので気づいたことを教えるというスタンスになるかと思います。
それを全て理解しようとしても無理な話。
ですから、まずは業務全体の流れを覚え、徐々に肉付けをしていくことです。
質問をするのは恥ずかしいことではありません。仮に教えてくれるのが年下の先輩であろうと、どんどん質問するべきです。
もちろん最初は質問することすらもわからなかったりしますが、時間を重ねていくにつれ徐々に見えてくることが多くなるでしょう。「気づいたときには質問をしメモを取る」を繰り返していくことで、自然と仕事は覚えるはずです。
介護に必要なのは適応力とコミュニケーション能力
どんな仕事も最初はみんな初めてです
介護に限らず、どんな仕事であっても始めはみんな初心者です。仮に介護職員初任者研修を持っていたとしても、実務経験がなければただの素人です。
仕事の内容自体は、時間と自身のやる気でいくらでも覚えられます。
それ以上に必要なのは、現場での適応力とコミュニケーション能力です。
介護で仕事の対象となるのは、常に人です。
「人」は「モノ」と違って、どのような動きをするかは全くわかりません。そのたびに、考える必要があります。
なにかがあったときに適切に対応してあげる必要があります。
また、多くの利用者は対話をしたがっています。時には聞き役に徹する必要もありますし、時には話題を振ってあげる必要もあるでしょう。
どれだけ仕事が早くても、どれだけ長く介護業界にいようとも、利用者さんとコミュニケーションをとらない・とりたがらないという職員もいます。これでは仕事をしているだけで、仕事ができているとは言えないと私は思います。
業務が忙しくてなかなか相手をしてあげられないのが、今の介護現場の実情ですが、利用者にとっては介護施設は生活の場ですからコミュニケーションをとる時間を作ることは大切だといえます。
まとめ
ちょっと長くなってしまいましたが、介護の仕事って仕事自体はそれほど難しいことを行っているわけではありませんので、初めてであっても仕事としては入りやすいといえます。
まして、いろいろな業界で経験を積んできた方であれば、そこに難しさはさほど感じないで済むでしょう。
そのため、これから転職の選択肢の一つとして「介護職」を選ぶのもありだと思います。
ただし、忘れてはいけないのが介護は「人」を相手にしているということです。
「適当な仕事をしたい」「楽な仕事をしたい」と思うのであれば、介護業界には向いていないでしょう。
「介護ってきついだろうなぁ」くらいに思って転職した方が、入った後に「わりといけてるじゃん!」そんな風に思えるかもしれませんよ!
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